やり抜く力

こんにちは

おおきまちの司法書士です。

気づけば10月も下旬です。

気温も少しずつ下がり始めました。


今回は、最近読んだ本をおすすめします。

今年の9月に出たばかりですが、新聞の書評に

出ていたので買ってしまいました。

帯の煽りの部分が大げさなものは、大概期待外れになるので、

あまり買わないようにしていますが、これはかなり良かったです。

内容は、おそらく学術論文ですが、非常にわかりやすく

書かれていますので、問題なく読めます。

まず、目次の時点で非常に整理されていることがわかります。

GRIT(グリット)という言葉は、日本でも少しずつ使われ始めているため、

ご存じの方もいるかもしれませんが、簡単にいうと、物事を

やり通す力=初志貫徹力とでも呼ぶものでしょうか。

本作では、「やり抜く力」とされています。

このGRITが高いと、物事をやり遂げる力が強く、社会的に

成功しやすいのでは、という結果を推測しています。

ただ、単に学力や身体能力が高くてもGRITが低ければ何も

達成できないとも言えます。

一流のアスリートや経営者は、このGRITが高いらしく、それ

がゆえに社会的な成功をおさめることができているらしいです。

著者は、米のペンシルベニア大の心理学の教授です。

日本ではなじみがないのですが、米でマッカーサー賞という

ものがあるようで、それを受賞された人のようです。

この賞の通称が、天才賞と言われているそうです。

GRITが高ければ、何かを成し遂げる力が強く、それゆえに

成功しやすくなる。

しかし、GRITは才能ではないのか?そうであれば、「ああ、

はいはい 決まってるんですね」で終わる話ですが、この力は訓練で

伸ばすことができると書かれています。

まずは現状のやり抜く力を測定し、それからどうやったら

その能力は伸ばせるのかが書かれています。

そのためには、興味・練習・目的・希望の4つの要素が重要

だと書かれています。

ハウツー本ではないので、伸ばすための具体的な記述は

そこまでありませんが、要素がわかれば伸ばしていくことが

できるかもしれません。

三日坊主がなぜ起きてしまうのか、あれは脳内の正常な反応で

むしろ当たり前の現象のようですが、それを超えて続ける

ことによって、いつしか卓越した状態に至ります。

まさに継続は力なりですが、この本では、同じ練習を

同じ時間していても卓越する人としない人の違いは何かと

いうことも書かれています。

グリット・スケールというものが、あるのですが、ネットで

検索してみたら、それを日本語訳しているサイトがありましたので

興味のある方は測定してみてください。

もちろん、本にも記載されています。

GRITの観点から、良い子育て方法についても書かれて

いますので、子供に何か習い事をさせようと考えている

方にも参考になるかもしれません。
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