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バイトの悪ふざけ写真のネット投稿について

こんにちは

おおきまちの司法書士です。

今回は、最近頻発しているアルバイト店員による悪ふざけの

写真をツイッター等のSNSに投稿する行為について考えてみます。

コンビニチェーンの冷凍庫に入りこむ行為から始まり、

弁当チェーン、ラーメン屋、宅配ピザチェーンと食品関連

のネタばかりですが、共通しているのは、すべて民事・刑事ともに

責任を負う行為だと言う事です。

この関連の話で最初に出てきたのはコンビニチェーンの息子が

親が経営するコンビニの、アイス等が入っている冷凍庫に入りこんだ

のが発端だったでしょうか。

最近起こったので記憶に新しい宅配ピザチェーンを例に

法律的な視点からみてみます。


こちらの問題は、店のアルバイトがピザ生地を顔にかぶせて

「息ができない」等のコメントとともにネットに投稿した

ものですが、その投稿でどの宅配ピザチェーンかが

わかるようなものでした。

この投稿をしたアルバイトは、ネットでも相当叩かれて、

氏名と学校名もネットに流出する始末になりました。


まず、民事の責任ですが、これは店の商品を意図的にダメに

し、その商品を使えなくすることとそれをネットに投稿することにより

店は社会的に批判を浴びて店舗を休業・閉鎖に追い込まれる

事になります。

また、冷蔵庫等に入ったりすると、最悪の場合、冷蔵庫の

買換えが必要です。

これらにかかった費用は、もちろん悪ふざけをしたアルバイトが

賠償責任を負います。

要するに、ワザと店側に損害を与えた不法行為責任を負います。


次に刑事責任ですが、アルバイトの行為によって店が

一定期間営業できなくなる損害を受けたと言う事で

威力業務妨害罪に該当します。


業務妨害罪には、偽計業務妨害罪と威力業務妨害罪が

ありますが、これらのアルバイトの行為は偽計(嘘の情報を流す等の行為)を

用いたわけではありません。

では、なぜ威力業務妨害になるのでしょうか?

威力業務妨害罪の「威力」とは、字面だけでは脅迫したり

して店の営業を妨害したことを連想しそうですが、

この言葉には、その行為によって商品が実質的に

使えなくなったり、実質的に営業をそのまま続けることが

できなくなるような行為も含まれます。

そのため、アルバイトの一連の行為は威力業務妨害罪

に該当します。


刑の重さもついでにみてみましょう。

刑法233条、234条では、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する

となっていますね。

懲役刑があるので決して軽い犯罪ではありません。


最近のアルバイトの投稿をもって、「日本人が劣化した」とか

「最近の若者は・・・」的な意見もありますが、SNSの

急速な発達により、こう言った行為が明るみに出てきた

だけと考えています。

昔は仲間内だけで済んでいたものが、なぜかネットに

投稿しようと言う気持ちになるんでしょうね。

最近では店側の人間でない、一般の利用者である中高生が

スーパーの陳列棚に登ってポーズを取るという行為も

あったようです。

それをしたらどうなるか、という想像力の欠如の方が

問題だと思います。


※補足ですが、司法書士は検察庁への提出書類の作成はできますが、

刑事事件の弁護は業務として扱えません。