最近になってようやく原作を読みました

こんにちは

おおきまちの司法書士です。

今回はおすすめの本の紹介です。


「ハゲタカ」と言えばNHKでドラマ化し、その後映画化まで

されましたのでご存じの方も多いかと思います。

レンタルDVDの店に行った時、ふと目に止まり断片的には

見たものの、最初から最後まできちんと見ていなかったことを

思い出しました。

それと同時に、映画版も借りてみました。

ドラマも映画も良かったのですが、こうなると原作を

読んでみたくなります。


近くの図書館にちょうど置いてあったので、以下のものを

借りて読みました。




ドラマ版はハゲタカ上下、映画版はレッドゾーン上下
です。

このドラマが放送されていた少し前、日本企業は外資の

買収の脅威にさらされていました。


商法が全面改正されて会社法が新しくできて、合併・会社分割等の

組織再編(M&A)がより柔軟にできるようになりました。

裏を返せば、敵対的な買収もやりやすくなったと言う事です。


最近では日本の景気も少し上向き加減ですが、当時の

日経平均の株価も今よりは低かったと思います。

日本の株価が低いと言う事は、企業の時価総額も低くなると

言う事で、外資からは内部留保や先端技術を蓄えている

日本企業は格好の獲物でした。


国内でも、ライブドアがフジテレビに敵対的買収を

仕掛けたりして、当時は話題になりました。

新生銀行は、外資に安く買われてましたね。


「ハゲタカ」や「敵対的買収」と言う言葉が流行りだった当時は学生で、

たまたまですが大学のゼミでは敵対的買収やその防衛策に

ついて学んでいたため深く印象に残っています。


原作では、鷲津政彦が外資ファンドの日本法人代表として

華々しく登場します。

もともとは日本の大手都銀の銀行員だったのですが、

担当していた町工場に貸し剥がしをしてその工場の社長は

自殺してしまいます。

(これだけ見ると、半沢直樹みたいですね…)


鷲津は銀行に残らず、米の外資ファンドに行き、

そこでの実績が認められて日本法人のトップとして

日本に帰って来たという設定です。

古巣の銀行と、買収する側とそれを防ぐ側に分かれて

戦っていくのがドラマの方でした。


映画版では、中国が日本の最大手自動車メーカーのアカマ自動車に

買収をかけて来て、それをどう防ぐかと言う内容に

なっています。

そこでは、鷲津はアカマ自動車からの要請を受けて、

買収を防ぐ側に立っています。

映画版では時間の関係上決着の付け方が結構短絡的ですが、

その点は原作の方が緻密に書かれていましたね。


ハゲタカもレッドゾーンも読んでいれば内情は置いておいて

実在の企業をモチーフにしていることはすぐわかります。

そう言った点でも、読んでいて面白いですね。

テンポよく話が展開して行くので、ページ数が多くても

サクサク読み進められるのでおすすめです。