司法書士ができること

遺言の文言について その2

こんにちは

おおきまちの司法書士です。

2月も最終週に入り、今週で終わりですね。

最近、色々バタバタなため、すぐに一カ月が

過ぎてしまいます。


さて、前回からかなり間が空いてしまいましたが、

相続と遺贈の登記の違いについてです。

まず、相続を原因とする不動産の名義変更は当然ながら

相続人しかできません。

相続することができるのは相続人だけですので、

遺言者が、「相続人以外のAさんに相続させたい」と

記載していても相続を原因とする登記はできません。


この場合、遺言書の文言に解釈を加えて、相続はできないが

遺贈を原因として登記をすることになります。

遺言者がせっかく残した遺言書ですので、できるだけ

生前の意思を反映できる方向で解釈が加えられるのが

最高裁判例で出ています。


これに対して、遺贈は、相続人でもそれ以外の人でも

できる行為です。

遺贈と似たようなもので、死因贈与と言うものがあります。

遺贈と死因贈与は異なる法律行為ですが、こちらについては

また後日触れたいと思います。

遺贈は、包括遺贈と特定遺贈に分かれます。

包括遺贈とは、「Aに相続財産の3分の1を遺贈する」と

言ったように、財産の特定を行わず包括的に相続財産を

あげることです。もちろん、全財産遺贈すると言った

内容も可能です。


これに対して特定遺贈は、「Aに自動車を遺贈する」と

言ったように、財産を特定してあげることです。

もちろん、上の例のように自動車を遺贈する場合には

もっと詳しく特定が必要ですが、ここでは簡略化しています。


相続は相続人だけ、遺贈は相続人でもそれ以外の人でも

誰でも問題ない。

これがまず大きな違いですね。

さて、登記の面での違いですが、これは大きく異なります。

相続登記は、相続が発生した瞬間から名義を受ける相続人の

財産となっていますので、他の相続人の協力は不要です。

遺言書で、「Aに相続させる」と書いていればAさん

だけで相続登記をすることができ、他の相続人がいたとしても

印鑑証明書の提出や実印の押印を求めなくても大丈夫です。


これに対して、遺贈は、相続人と遺贈を受ける人(受遺者と言います)

で共同で名義変更をしなければなりません。

要するに、相続人の協力が必要になるので、受遺者だけ

では名義を変えることはできません。


もし、自筆証書遺言で「Aに遺贈する」と言った文言が

書かれていて、遺言執行者の定めがなければ、基本的には

相続人全員と、受遺者が共同して名義変更の登記をすることになります。

相続人が協力してくれるのであれば問題ありませんが、

遠方に住んでいたり、相続人の数がものすごく多っかたり

相続人の中の誰かが協力してくれなかったりすると

せっかくの遺言書も目標を達することができないかも

知れません。


そのため、相続人に財産を引き継がせるのであれば、

遺言書の文言は、「あげる」、「与える」等の曖昧な

表現ではなく、しっかりと「相続させる」と表記する

ことが大切です。


登記の面の違いはまだありますので、次回に続きます。

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