司法書士ができること

商行為の消滅時効?

こんにちは

おおきまちの司法書士です。


いつの間にか4月7日です。

この辺りでは桜も大方散ってしまいました。

関西や関東では、先週くらいが満開だったんでしょうか。

桜も良いんですが、休耕田や堤防に植わっている菜の花も

鮮やかな黄色で、これを見ると春が来たなと毎年思います。


債務整理の業務をしていたり、金銭消費貸借関係の裁判を

すると、まず債務が残っているのか、残っていたとしても

時効にかかっていないかをチェックすることになります。


多重債務の状態でも、残債務が僅少であったり引っ越しを

頻繁に繰り返して債権者が滞納している債務者に対して

訴訟をしないケースがたまにあります。

その場合、複数社ある債権者のいずれかが裁判を起こし、

司法書士に相談に来ると言う場合が多々あります。

そんな時、最後の貸し借りから5年経過していることは

良くある事です。


その場合は、債権者に対して内容証明郵便を送り、

「時効にかかっているので払いません」と言う旨の書面で

以て消滅時効を主張します。このことを、消滅時効の援用と言います。

通常の一般的な債権の時効は10年ですが、商行為としての

債権については時効にかかる期間が短くなっています。


根除条文は、商法の第522条です。

そこでは、「商行為によって生じた債権は、この法律に別段

の定めがある場合を除き、五年間行使しないときは、時効に

よって消滅する。」と書かれています。但書もあるのですが、

省略します。


要するに、商行為でお金を貸した人は、5年間権利行使しな

ければ時効にかかってしまいますので悪しからず、と言う事です。

商行為とは何を指すのか、と言うのは厳密に考えると難しい

のですが、基本的には会社がする行為は商行為です。

個人商店のする行為も商行為です。

銀行も貸金業者もカード会社も、商行為としてお金を貸して

いますので、時効は5年です。


ただ、銀行と似て非なるものとして信用金庫・しんきん基金

や信用組合保証協会があります。

これらの金融機関からの借入については、時効は5年では

なく10年です。

金融機関と言う括りでは銀行と同じように考えても良さそうですが、

信用金庫や信用組合は銀行とは根拠法が異なります。


簡単に言うと、信用金庫・しんきん基金・信用組合・保証協会の

貸付行為は商行為ではないと言う事で通常の時効の10年が

採用される事になっています。

実物には当たっていませんが、たしか昭和の頃に判例が出ていました。

興味のある方は探してみてください。


ただし、保証協会等の行う貸付でも、借主が会社や個人商店で

事業用として借入をしている場合には商行為になりますので

消滅時効は5年です。


例外規定がありますので、一律に5年、10年と竹を割った

ように判断できず、個別の判断が必要になりますが、

個人が信用金庫や信用組合から借入をしていれば時効は10年です。

「よし、最終の取引から5年経ってる!内容証明で時効援用だ!」と

単純に判断して郵送すると、あとで債権者から鼻で

笑われることになりますのでご注意ください。

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